平成28年度「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果」
厚労省は7月、平成28年度に「長時間労働が疑われる」23,915事業場に対して実施した労働基準監督署の監督指導の結果を取りまとめ、公表しました。
これらの監督指導は「月80時間を超える長時間労働が疑われる事業場」「長時間労働による過労死等に対する労災請求があった事業場」を対象に実施されました。
対象となった23,915事業場のうち、43%の10,272事業場で違法な時間外労働が確認され、是正、改善に向けた指導が行われました。
内訳は次のとおりでした。
【主な法令違反の内容(是正勧告の内訳)】
①違法な時間外労働があったもの 10,272事業場:
うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えるもの 7,890事業場
うち、月100時間を超えるもの 5,559事業場
うち、月150時間を超えるもの 1,168事業場
うち、月200時間を超えるもの 236事業場
②賃金不払い残業があったもの 1,478事業場:
うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えるもの 909事業場
③過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの 2,355事業場
厚労省では、今後も月80時間超の時間外・休日労働が疑われる事業場への監督指導の徹底等、長時間労働の削減に向けて積極的に取り組むとのことです。
しおざわ労働法務事務所では、労働基準監督署による監督指導への対応を含め、長時間労働の抑制に関するご助言等の業務に対応しております。詳細はご相談ください。